もう少し血の通った健康情報。

粗食を見直す 家も体も土台を丁寧につくる

現代社会で、よい食生活をすることはけっして簡単なことではありません。時間的にも経済的にも、社会的にも限界があります。だとすれば、手を抜くことができない大切な部分(土台)には時間もお金もかけ、どうでもいい小さな部分は手を抜くのが現実です。

食生活を見直すということは、家を建てることと似ています。家には土台や柱、屋根があり、ジュータンやカーテンがあります。ジュータンやカーテンも大切ですが、極端にいってしまえば、なくても生活できるものです。しかし、土台や柱の手を抜くことはできません。それと同じことなのです。食生活にもはっきりと優先順位があります。これを逆にすると、手間もかかり、お金もかかり苦労することになります。

若いお母さんの中には、子どもの食生活に対して、非常に神経質になっている人がいます。
そのような場合、たいがいは優先順位が間違っています。はっきりいえば、どうでもいい小さな問題で苦労している場合がほとんどです。

以下、具体的な提案をさせていただきますが、大切な順番に書いてあります。

たとえば、一番目の提案は「ご飯をきちんと食べる」ことです。ご飯をきちんと食べなければ、同じ糖質の供給源である砂糖や果糖が欲しくなる可能性が高くなります。実際に、あまりご飯を食べない女性などは、年中、甘いお菓子類や果物ばかり食べているのではないでしょうか。
ご飯をきちんと食べないで甘いお菓子をやめようと思っても、むずかしくなります。パンと違い、米を買うのに膨張剤や防腐剤などの食品添加物を心配する人はいません。ご飯をしっかり食べるだけで、食品添加物も遺伝子組換え食品の心配もぐんと少なくなります。
パンを主食にして、「季節の野菜を食べましょう」といっても、ウドの酢味噌和えやホウレン草のお浸しは合いません。パンにはサラダや野菜妙めしか合わないのです。土台(主食)によって、副食も間食も決まってくる、それが食生活なのです。
しかも大切なことは、手間やお金のかかることではありません。優先順位を間違わないようにしたいものです。