もう少し血の通った健康情報。

体によい食事「大事な10か条」

  1. ご飯をしっかり食べる
    世界のほとんどの人たちが、穀類やいも類を主食にしています。ヒトは「でんぷん」を食べる動物だということです。副食とはその意味がまったく違います。でんぷんをとる方法としては、ご飯、うどん、日本そば、もち、スパゲッティ、ラーメン、サツマイモ、じやがいもなどがあります。それらの中で、私たち日本人にもっとも適するのがご飯です。だから、三六五日、朝、昼、夕、毎日食べることができるのです。いくら、ラーメンやうどんが好きな人でも、朝、昼、夕と食べる人はいないはずです。叩また、現在の食生活事情の中では、食品添加物など化学物質も注意が必要です。
  2. 朝食は「ご飯、みそ汁、漬物」
  3. 朝、ビールを飲んだりすると1日中だるくなります。朝食の影響は、その日全体に影響を及ぼします。朝は「ご飯、みそ汁、漬物」をきちんと食べることから始めましょう。とくに、成長期の子どもにとっては大切です。子どもは朝から、そんなに副食など欲しがらないのですから、納豆やふりかけ、焼きのり、梅干し程度で十分です。会社に勤めているお父さんなどは、前の晩の夕食が遅くなっている可能性があります。都会などは夜23時、24時などという人も珍しくありません。夕食というよりは、夜食の時間になっています。朝、起きても空腹感はないでしょう。「ご飯では重くて入らない」というのも仕方ないかもしれません。その結果、パンになっている場合も多いと思います。そのような場合は、お粥にすることをおすすめします。家族が別のものを食べるのはあまりすすめたくありませんが、お子さんにとっては大切な時期です。温かいご飯とみそ汁をきちんと食べさせてあげてください。
  4. カタカナ主食は日曜日
    生活習慣病を予防するために大切なことは、いかに「油脂類」と「砂糖」を減らすかにあるといってもいいと思います。そのためには、副食から揚げ物や妙め物を減らしたり、甘いお菓子に注意することも必要です。
    しかし、砂糖や油脂類が増えすぎた原因は、副食の問題ではなく、カタカナ主食が増えたことにあります。パン、ラーメン、スパゲッティ、ピザなどです。あるいは、焼きそば、お好み焼きなど、別ないい方をすれば、小麦粉の主食が増えたからともいえます。これらは説明するまでもなく、砂糖や油脂類を除いて食べることはありえないでしょう。「でんぷん質」の供給源というよりは、脂質の供給源といったたほうが適当です。れらを主食にしながら油脂類を減らすことはできません。毎朝、パンというような食生活はやめるべきです。ただし、これらをすべてやめるというのも、もはや非現実的かもしれません。だとすれば、メリハリをつけて、日曜日など特別な日に食べるようにするのが現実でしょう。ご飯以外の主食としては、もちやそば、うどん、そうめん、ひやむぎなどがいいでしょう。
  5. 液体でカロリーをとらない
    現代の食生活は「一億総点滴時代」と呼びたくなるほど、液体で熱量(カロリー)を補給することが多くなっています。子どもの場合は清涼飲料水、スポーツドリンク、牛乳など。大人の場合は、栄養ドリンクや缶コーヒー、清涼飲料水などが増えています。液体は固形物に比べて、非常に吸収が早いのが特徴です。吸収が早いということは、それを処理するためにたくさんのインスリンを浪費することになります。これだけ液体で熱量をとるようになったことが、糖尿病の増加の大きな要因になっています。
    生まれたばかりの赤ちゃんは、歯がないのですから母乳で栄養をとるしかありません。しかし、歯が生えて成長してきたら、食べ物は咀嚼して食べるのが大切です。液体は水分を補給するためのものですから、熱量のない水やお茶などを飲むようにしたいものです。
  6. ご飯は末精製の穀類
    ご飯はすばらしい主食ですが、やや白すぎるのも現実です。可能であれば、未精製のご飯をおすすめします。もみがらだけをとった、ぬかのついた状態のものが玄米。少し精製したものが三分づき、もう少し精製したものが五分づき、七分づきになります。数字が大きくなるほど白くなります。玄米は、普段食べすぎているような人にはピッタリです。よくかまなければのどを通りませんから、ダイエット向きです。ただし、胃腸の弱い人にはすすめられません。お子さんの場合も、合わない場合があるので注意してください。また、一般の電気炊飯器でおいしく炊くのがむずかしいのが欠点です。叩七分づきは、かなり白いので食べやすいのがよい点です。ただ、やや白すぎる気がします。三、五、七、分いずれも電気炊飯器で炊くことができます。断然、おすすめは五分づきです。比較的白いため食べやすく、ある程度、胚芽やぬかに栄養素が残っています。胚芽米も七分づきと同じと考えていいでしょう。どうしても白米でなければ、という場合には、麦や雑穀(あわ・きびなど) を入れて食べるのも大変によいことです。どれを選ぶにしても、家族全員で食べやすいものを選ぶようにしましょう。
  7. 副食は季節の野菜を中心にする
    副食は、その季節にとれた野菜、海草、いも類などを中心にします。動物性食品よりも多く食べるようにしましょう。春は、セリ、ウド、フキ、筍など緑の濃いものかアクの強い野菜が多くなります。夏は汗をかく季節ですから、うり、トマト、きゅうりなど水分の多い野菜、生野菜もよいでしょう。秋は実りの秋。いも、栗、米、麦、などでんぷんを多く含むものか、きのこ類を中心にします。冬は、れんこん、にんじん、里いも、ごぼう、大根など根菜類をとるようにしましょう。季節に関係なくサラダ(生野菜) ばかりというのは好ましくありません。小さな子どもは、春野菜のようにアクの強いものは好みませんが、それでも食卓に出すようにしましょう。親がおいしそうに食べていれば、いずれ食べるようになります。
  8. 動物性食品は魚介頬を中心に
    動物性食品はその季節の魚介類を中心にしましょう。魚介類の選び方は、色(自身、赤身、黒身、青身) で選ぶのではなく、値段で選ぶのが賢明です。一般に高価な魚ほど薬漬けの可能性が高くなります。安い魚に薬を与えてまで養殖する人はいません。安い魚ほど、安全性は高くなります。その他、ときどき卵で補うようにします。肉、食肉加工品( ハム、ソーセージ、ベーコンなど)、乳製品などは極力減らしたいものです。
  9. 糖、油脂類のとりすぎに注意
    砂糖や油脂類は精製されたものが多いので、日本人の体に合いません。砂糖、異性化糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖) の入った菓子類(クッキー、ケーキ、アイスクリームなど)、飲料水(乳酸菌飲料水、炭酸飲料水、清涼飲料水など) などは極力とらないようにしましょう。砂糖は入っていなくても、ポテトチップスのようなスナック菓子は油脂類を使っているので、これもできるだけやめましょう。てんぷらやフライのように、油を使う調理法もひかえたいものです。
  10. できる限り、安全な食品を選ぶ
    神経質にならない程度に、食品の安全性にも配慮しましょう。ただし、8までを見直してから考えることが大切です。たとえば、毎日パンを常食しながら食品添加物を避けようとすれば、大変な労力(経済・手間)が必要になります。パン、バター、マーガリン、ハムエッグ、牛乳、ジュース…ほとんどが工場でつくられる加工食品です。当然、食品添加物の心配をしなければなりません。しかし、ご飯とみそ汁、漬物、納豆、さんまの塩焼きなら、工場でつくられるものはだまっていても少なくなります。米を買うのに食品添加物の心配をする人はいません。まず、ご飯を中心とした和食に戻す。その上で安全性にも配慮するというのが順番です。そして、せめて基本となるみそなどの調味料、漬物はよいものを選んでください。
  11. 食事はゆっくりと、よくかんで
    ゆっくりとよくかんで食べる習慣をつけましょう。口の中に食べ物が入っているときは、飲み物はひかえましょう。かむことは、食べ物を細かくするだけではなく、歯ぐきを丈夫にしたり、脳の血流をよくしたり、非常に大切な働きをしています。楽しい食事も忘れずに。
    「噛む」大切さ は参考になります。